五行掌(shuai pai chuan pi zuan

通背門の招法の中核をなすのが五行掌である。

しゅあい しゅあい 手を鞭のように振りだし、甲で攻撃する。数ある通背拳の招法の中で最速の技。

顔を狙って牽制に使われる事が多いが、練習を積む事により相当の威力になる。

腕力を使う。(「腕」は中国語で手首の事。手首の力、スナップを使うという意味)

拍掌 拍掌 手を鞭のように振りだし、掌で攻撃する技。主に顔を狙い、威力のある技。

肩力を使う。

穿掌 穿掌 手を捻るように打ち出し、掌の人差し指側の側面を使う。大中小の使い分けがあり、大穿は投げ、中穿は打撃に、小穿は防御に使う。

鎖骨力を使う。

劈掌 劈掌 掌を上から叩きつけるように、振り下ろす技。掌の小指側を使うのが一般的だが、拳で使う事もある。
要は上から下へ打ち下ろす動作が劈(横の劈もある)である。劈はたくさんの種類があり、十三種劈山としてまとめられている。

背力を使う。

鑽拳 鑽拳 五行掌中、唯一拳を使う技。中指を突き出した透骨拳を使って、矢のように打ち出す。拳の形からも分かるように、急所を狙って突く。

腰力を使う。

 透骨拳

透骨拳


通背門は通背という名称で呼ばれるが、基本となる五行掌のうちの四つまでが掌の技法である事からもわかるように、掌を使った攻撃が多い。五行掌以外の招法もほとんどが掌を使ったものである。速さと変化を重んじる通背門であるが故と思われる。


目次 歴史 通背とは 特色 技術
伸肩法 五行掌 散手 套路 器械